ハウスメーカー選び その2 一条工務店と仮契約

移住編

地方移住に向けて、土地探しと住宅メーカー選びを同時並行で行っていましたが、今回は一条工務店と仮契約、そして最終的には契約解除するまでの経緯を書いてみます。

<展示場巡り再開>

住宅メーカーの展示場巡りをしばらくさぼっている間に、移住希望時期まで残り2年ほどとなってきました。 いよいよ真面目に住宅メーカーの選定に入らないと、、、と思い検討を再開しました。

いくつかの展示場を見て回って、taichouおよびヨメtaichouが最も気に入ったのはスウェーデンハウスでした。 私たちの移住予定地は少々寒冷地なので、断熱性能の高い北欧住宅はぴったりで、しかも外観も室内もとてもおしゃれです。スウェーデンハウスは高気密、高断熱をうたっていて、当時調べたQ値(熱損出係数)、C値(隙間相当面積)もトップクラスです。 taichouは技術系の人間なので優位性を数値で示されると弱いのです。

おしゃれで高性能。。。 しかし問題は価格。あまたある住宅メーカーの中でもスウェーデンハウスはかなり高い部類に入ります。 taichouの予算では手が出ないなあ。。という訳で泣く泣く他社の検討に入りました。他社でも探せば「高性能でしゃれた家」はできるはずと思いながら。 しかし、この後の他社との相談の際にも、「こんな家にしたいんです」とスウェーデンハウスの写真を持ち歩いて示していましたが。。。

スウェーデンハウスでカタログをもらった時のバッグ

<一条工務店との出会い>

見積もりを取るところまでは行っていませんが、積水ハウス、住友林業、三井ホームなども、高性能でおしゃれな家を建ててくれそうですが、ネット情報ではお値段もそれなりにしそうでした。

そんな中でtaichouが気になったのは「家は性能」と言い切る一条工務店です。なぜなら数値による性能が突出しているから。 「高気密、高断熱の暖かい家」いいじゃないかと思ったのですが、ヨメtaichouの反応は芳しくありません。 一条の外観、内装が今一つ気に入らないようです。

一条工務店には i-cube(アイ・キューブ)、i-smart(アイ・スマート)というラインナップがありましたが、どちらもお気に召さないようです。 まあ正直taichouも「性能には魅かれるが、その気持ちはわかる」というところでした。性能の高さ、着工件数の伸び率など、数字は申し分ないのですが。。。

そこで、ヨメtaichouに提案しました。 「一条は本当にナシか、最後にもう一度だけ見に行かないか」と。 反応は「行かなくても一条はナシ」という感じでしたが、渋々付き合ってくれました。

そうして出かけた一条工務店のモデルハウスで出会ったのが、営業マンのCさんでした。このCさんとの出会いで私たちの一条工務店への認識が大きく変わります。一条から「グラン・セゾン」なる新商品が出たことを知ったのです。

「性能が高いのはわかるが、見た目がちょっと・・・」と思っていた一条の家への認識が、「グラン・セゾンならありかも」となったのです。 従来の一条にはないしゃれた感じ。「でも、お高いんでしょ?」当然ながらこの疑問が湧きました。

仕事ができそうなCさんの答えは、、「まだカタログもできていない公開前なので、今ならモニター価格で提供できます。将来的にはアイ・スマートよりずっと高い価格設定になるはず」

ご存じの方も多いかも知れませんが、一条工務店の価格は単純に 「坪単価×敷地面積」 で決まります。四角い家ではなくL字型やコの字型にしても価格は面積のみで決まるそうです。 そして、その坪単価が今なら従来商品と同じレベル。 一条工務店急浮上です。

さらに一条の坪単価は「仮契約した時点で固定」とのことで、その後価格設定が変わっても仮契約さえしておけば値上がり前の値段のままとのこと。 普通であればtaichouは営業トークは真に受けません。住宅に限らず「今契約してくれればこの価格。この価格は今だけ」 「今月は決算だから」 「今キャンペーン中だから」 などの言葉はスルーすることにしています。 しかしながら「グラン・セゾンが従来商品に近い価格で建てられる」となると、心が揺れてしまいます。

Cさんに会った展示場はグラン・セゾンではなかったので、後日グラン・セゾンの別のモデルハウスで再度会う約束をしました。 当時まだグラン・セゾンのモデルハウスは全国に2棟しかないと聞いた気がします。

<仮契約へ>

グラン・セゾンの実物はまずまずの好印象でした。 従来の一条の味気ない感じ(ゴメンなさい)ではなく、ちょっとしゃれています。キッチンも国内メーカーの高級品が標準で付くとのこと。断熱性能は従来ラインナップよりも実は若干劣るそうですが、私たちは「グラン・セゾンあり」との結論に達し、一条と仮契約を結ぶことにしました。

仮契約とは、①仮契約書に押印して取り交わす、 ②手付金100万円を振り込む、 です。

仮契約から1年以内に着工に至らなければ、契約は解除、手付金は(手数料や何かしてもらった場合には実費を差し引いて)そのまま返ってくるそうです。

この仮契約により、グラン・セゾンが1年間モニター価格のまま据え置きにできる、仮に本契約に至らなくても手付金は返ってくる とのことで、悪い話ではありません。

この時点で私たちの気持ちはかなり一条工務店に傾いていました。しかし、「一条さん一択です」と言ってしまうと、この先の価格交渉もしづらいと考え(一条は値引きしないことで有名ですが)、またまだ土地が決まっていなかったので、「土地探し手伝ってもらって、いい土地が見つかったら一条さんで建てたい」との言い方に留めました。

Cさんは「もちろん土地探しお手伝いします」とのこと。しかしながら、(恐らく実際にその地方の支店を通じて土地探しをしてくれたのだとは思うのですが)結果としてその後一条からは土地情報の提供はありませんでした。 

一条工務店でもらったトートバッグ 
これを持っている人がいたら一条と仮契約した人

<宿泊体験>

土地情報は出てきませんでしたが、「宿泊体験」の提案を頂き、ある日一条工務店のアイ・スマートの家に宿泊をさせてもらいました。 

本当はガチガチに寒い日に宿泊して、一条の家の暖かさを体験したかったのですが、残念ながらそれほど寒い日ではなく、「家は性能」の実感をすることはできませんでした。 

ちなみに宿泊体験の日は、キッチンを使って料理してもいいし、総菜を持ち込んでもいいので、食材のレシートを出せば5千円まで一条で払ってくれるとのことでした。私たちは最寄り駅前のスーパーで食品、デザート、ビールを買い込み一泊させて頂きました。 家には一通りの調理器具があり、冷蔵庫には、水、お茶、ジュースが冷えていました。

必要なものはほぼ揃っていました
周辺は一条が開発したのか。。

<仮契約解除>

宿泊体験の後、私たち独自に土地探しは続けていましたが、一条からは特に連絡なく何ヵ月か過ぎました。

その間ヨメtaichouの心はだんだん一条から離れていきます。「こんなに放置されるなんて、一条やる気ないのでは」と。 私も最初は「いやいや、いい土地が見つかればすぐに建設に向けて動いてくれるよ」と思っていましたが、さすがに宿泊体験から丸4か月何の音沙汰もなかったので、「一条断念か」と思い始めました。

仕事のできそうな営業マンCさんと新商品グラン・セゾンの組み合わせで、「いい家が建ちそう」と思っていただけに残念ですが。。。

一条工務店に正式にお断りの連絡を入れたのは、放置期間中に何度もアプローチがあって土地情報を送り続けてくれた他社さん(具体的にはパナソニックホームズです)にしようと思ったからです。この経緯はまた次に書きます。

一条工務店のCさんにはメールで連絡しました。「申し訳ありませんが、仮契約は解除したい」と。 ネット情報では、一条の仮契約を解除しようとした人が、営業マンの引き留めでなかなか応じてもらえなかったとの話があったのですが、Cさんはあっさりと解約手続きを進めてくれました。 営業所(展示場)に手続きに行かなくてはならないか、、と思っていたのですがCさんの方から手続き書類を持って来てくれて、あっさり終了。数日後に手付金100万円も振り込まれていました。 まったく手数料も引かれずに。

この解約手続きについてメールのやり取りを見て後で気づいたのですが、なんとCさんの所属営業所が変わっているではないですか。『異動になっていたんだ。途中で連絡が途絶えたのは、前の所属先での客にはもう興味がなくなったということか。。』と思いましたが、もはや確かめることもできません。

何かちょっと腑に落ちないところは残るものの、他社さんとご縁があったので、一条工務店さんとのお付き合いはここまでです。

次回は最終的に選んだパナソニックホームズについて書いてみます。 「スウェーデンハウスが理想とか言いながら、パナソニックって全然違うじゃん」っていう突っ込みも入りそうですが、パナソニックに落ち着いた経緯を書いてみます。